人類が地球上で活動を始めて以来、人間社会は右肩上がりに発展してきました。特に産業革命以後の伸びは劇的に大きく、経済活動の発展と科学技術の進歩により、私たちは今までにない豊かさを手に入れることとなりました。
しかしその発展と共に、地球温暖化を始めとする環境問題、差別や生活格差などの社会問題、資源枯渇への懸念、などが深刻な社会的課題となりました。今後の人間社会を持続的に発展させるには、私たちがこれらの課題に長期的に対応していく必要があります。
「現在の豊かで便利な社会を保ちつつ、未来の地球で困らないようにするには、どうしたらいいか」
これがサステナビリティ(持続可能性)の考え方の基本であり、「環境」「社会」「経済」の調和を図りながら持続可能な発展を目指します。
SDGsとはSustainable Development Goals(持続可能な開発目標)の略です。持続可能な社会を構築するために2015年に国連で採択された国際的な共通目標で、2030年までの達成を目指します。
17の目標が挙げられており、「環境」「社会」「経済」の3つの側面を持ちつつ、それぞれの目標は相互に関連しています。
GXとはGreen Transformation(グリーン トランスフォーメーション)の略です。経済産業省の説明では、「カーボンニュートラル実現に向けた取り組みを通じて、経済社会システムを変革し、持続的な経済成長を目指すこと」とあります。
現在、温室効果ガスの排出による地球温暖化が問題となっていることから、日本政府も2050年にカーボンニュートラルを実現することを目指し、2023年2月には「GX実現に向けた基本方針」が閣議決定されました。
GXは、ただ「温室効果ガスの排出を極力抑える」という視点だけでなく、その削減のための活動を「経済成長につなげ、世の中の仕組みや人々の意識を変革していこう」という、環境負荷の低減と経済成長の両立を目指す点が大きな特徴です。
また政府関係者や大企業だけでなく、地方自治体や地域企業、地域コミュニティなど、多様な主体が参画できる取り組みであり、地域経済の発展につながる可能性があります。
GXはサステナビリティ実現へ向けた取り組みの一つであり、SDGsの複数の目標達成にも貢献します。目標7(エネルギー)、目標12(生産・消費)、目標13(気候変動)などの「環境」分野を中心としながら、目標8(経済成長)や目標9(産業・技術革新)などの「社会・経済」分野とも深く関わっています。
ESGとは、企業の持続可能性を評価するときに重要となる、以下の3つの観点です。
企業の経済活動は社会に大きく影響を及ぼすことから、持続可能な社会を実現するためには、企業のESGへの取り組みが重要となります。こうした背景を踏まえ、近年多数の企業がSDGsで挙げられている目標を参考にしながら、自社の事業活動での課題を整理し、ESGの視点を踏まえた具体的取組や目標指標を設定しています。
GXは特にE(環境)に深くかかわる取り組みです。一方で、脱炭素に向けた技術革新や産業構造の変革を伴うため、S(社会)やG(ガバナンス)の観点とも関係しています。
ESGの観点に基づく取り組みや、その機会・リスク含めた持続可能性に関する企業情報を「サステナビリティ情報」として、有価証券報告書等で開示することが近年求められてきています。
これらの情報は、投資家や社会から企業の持続的な成長性を評価する重要な指標として注目されています。一方で、開示される情報の信頼性を確保することも重要であり、監査法人などの第三者機関が情報の保証業務を行う「サステナビリティ保証」の重要性が高まっています。
まとめると以下の通りとなります。
また、企業がGXなどのサステナビリティ実現へ向けた取り組みや、その取り組みに伴うリスクや機会は「サステナビリティ情報」として開示されます。更に第三者がその情報を一定の基準に基づいて確認する「サステナビリティ保証」を得ることにより、信頼性は高まります。